徒然日記 Vol 706
子どもらに教えられ Vol 3
年齢や性別などに関係なく、誰しもが何かしらのストレスを抱えて生きている。私の職場の子どもたちも、自分自身の障がいや、一人親の家庭環境など様々なハンディキャップを持ちながらも、勉強や暮らしなど、その子なりに精一杯に頑張っている。毎日、学校から帰って来て、うがいや手洗いをして、宿題に取り組み、工作や運動などの毎日の療育にも、きちんと熱心に取り組む子どもたちの姿に、元気をもらう自分がいる◆K君は小学校一年生で、入学当初は、学校生活に慣れず、先生の言うことが聞けず、「いやだいやだ」と言って、ひっくり返ったり机を倒したりしていた。最近は「いやだいやだ」は時々あるものの、以前のようなわがままは少なくなった。そんなK君を学校まで迎えに行き、教室の入り口で待っていると、挨拶もせずに、荷物を持ってきて「おい持ってけ、ふくなが~」などと言う◆「そっでよかったいね。知らんバイ」と私が言うと「ごめんなさい。持ってください」と言い直す。生意気で頑固だが、素直で可愛い一面もある。職場に向かう車中では、いつも「今日は宿題をするまで何分休憩ですか?」と聞くことにしている。彼の答えはいつも「110分」。車中で粘り強く交渉をして、休憩を20分や30分で、何とか納得してもらっている。ある時、中一のS君と一緒に自宅に送る時、車中で私とK君が話をしていると、S君が「二人で話をするから、ラジオの音楽が聞こえないよ。黙って」と言った。するとK君はすかさず「先生と二人で話をしているのにS君が同じようなことを言われたらどんな気持ちになる?」と聞いた◆S君は、口答えもせず黙っていた。子どもたちは色んな一面を持っている個性的な存在だ。パニックになり「私は泣いていない」と泣き叫ぶ小一のKさん。落ち着いている時は、得意な紙の工作で上手にコップやポットやケーキなどが作れる。宿題も運動なども持ち前の負けん気で、しっかり頑張る小二のSさん。しかし、ゲームなどで他の子に負けたりすると、この世の終わりかのように泣いてしまう。口が悪く、いつも一人で遊び、ほとんど療育に参加しない小四のS君だが、計算や太鼓の達人だ。人は、私も含めて相手の欠点にばかり目が行きがちだ。子どもたちの良き所に目を向けて、しっかり褒めて、伸ばしてあげたいものだ。
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