徒然日記 Vol 682
子どもらに教えられ Vol1
5月から発達障害児のデイで働き始めて、やがて半年。10名以上の児童が登録されて、毎日、最高10名の児童が放課後から利用する施設だ。発達障害児といっても、私の職場に来る子どもたちは、ボーダーの子どもたちがほとんどだ。それぞれの子どもたちの個性は様々。いつも明るく、きちんと挨拶ができ、優しい子もいれば、いつもイライラして、相手の気持ちがわからず、簡単に人を傷つけるような言葉を平気で言う子もいる。私たち大人は、大人の思いや基準などで、簡単にレッテルを張ったりして、肯定したり否定したりしがちだ。それは気をつけなければならないこと◆それでも、やはり持って生れた性格や、現状の家庭環境などは、なかなか簡単に変えることはできないし、そのことにより、その子の将来も見えて来るものだ。家庭が貧しくとも、父親がいなくとも、母親が様々な社会的な問題を抱えていても、そのことを口に出さず、腐ることもなく、明るく振る舞っている子もいる。家庭環境が恵まれていても、自分には甘く、チクチク言葉で簡単に人を傷つける子もいる。個性と言ってしまえばそれまでだが、「あーこんな性格の子は、きっといつか苦労するだろうに」と心配になる◆一人親の家庭で育ち、小学校は三つ行き、引っ越しも数十回の私。大人になり、永年、知的障害児の施設に働き、そして、組合の役員や市議として、多くの人と関わってきた。そんな私の経験から言えば、人が生きていく上での幸福の最大の条件は、人から好かれる人であるか、否か、ということに尽きると思う。市議をやめた後でも、今までと同じように付き合ってくださる人がいれば、手の平を返したように冷たくなる人がいる。これも、私自身の生き様の結果だろうが、時々、今までのお付き合いは何だったのかと思う時がある。デイに来る子どもたちは正直だ。私をつかまえて、平気で「じじい」「禿げちゃびん」と茶化す子がいる。私は、それが事実だから素直に受け止めて「なに~」と言って、怒ったふりをして、追いかけたりして、楽しく仕事をしている◆しかし、他の子を簡単に傷つけるような言葉を言う子などに、どうしたら相手の気持ちがわかるようにできるのかと、悩む私がいる。いつかその子が大人になり、誰かに、心をえぐられるような冷たい言葉を浴びせられた時に、やっと気付くのかもしれない。しかし、その時には手遅れなのだ。ある日、意味は知らなくとも、ことわざをたくさん知っている小学生の子から、私の知らないいくつかのことわざ「亭主の好きな赤烏帽子」「葦の瑞から天井をのぞく」「京の夢大阪の夢」などを教えられた。70年も生きてきて、10歳にも満たない子どもに、新しいことわざを教えてもらうとは・・・。この先も、子どもらにことわざだけでなく、色々なことを教えられて、しばらくは、頑張ってみようと思うこの頃だ。知り合った子らの皆が、この先、幸福に生きていけることを願いながら。
↓皆で作ったハロウィンの壁紙
180×120㎝
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