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2023年10月

徒然日記 Vol 682

子どもらに教えられ Vol1

 5月から発達障害児のデイで働き始めて、やがて半年。10名以上の児童が登録されて、毎日、最高10名の児童が放課後から利用する施設だ。発達障害児といっても、私の職場に来る子どもたちは、ボーダーの子どもたちがほとんどだ。それぞれの子どもたちの個性は様々。いつも明るく、きちんと挨拶ができ、優しい子もいれば、いつもイライラして、相手の気持ちがわからず、簡単に人を傷つけるような言葉を平気で言う子もいる。私たち大人は、大人の思いや基準などで、簡単にレッテルを張ったりして、肯定したり否定したりしがちだ。それは気をつけなければならないこと◆それでも、やはり持って生れた性格や、現状の家庭環境などは、なかなか簡単に変えることはできないし、そのことにより、その子の将来も見えて来るものだ。家庭が貧しくとも、父親がいなくとも、母親が様々な社会的な問題を抱えていても、そのことを口に出さず、腐ることもなく、明るく振る舞っている子もいる。家庭環境が恵まれていても、自分には甘く、チクチク言葉で簡単に人を傷つける子もいる。個性と言ってしまえばそれまでだが、「あーこんな性格の子は、きっといつか苦労するだろうに」と心配になる◆一人親の家庭で育ち、小学校は三つ行き、引っ越しも数十回の私。大人になり、永年、知的障害児の施設に働き、そして、組合の役員や市議として、多くの人と関わってきた。そんな私の経験から言えば、人が生きていく上での幸福の最大の条件は、人から好かれる人であるか、否か、ということに尽きると思う。市議をやめた後でも、今までと同じように付き合ってくださる人がいれば、手の平を返したように冷たくなる人がいる。これも、私自身の生き様の結果だろうが、時々、今までのお付き合いは何だったのかと思う時がある。デイに来る子どもたちは正直だ。私をつかまえて、平気で「じじい」「禿げちゃびん」と茶化す子がいる。私は、それが事実だから素直に受け止めて「なに~」と言って、怒ったふりをして、追いかけたりして、楽しく仕事をしている◆しかし、他の子を簡単に傷つけるような言葉を言う子などに、どうしたら相手の気持ちがわかるようにできるのかと、悩む私がいる。いつかその子が大人になり、誰かに、心をえぐられるような冷たい言葉を浴びせられた時に、やっと気付くのかもしれない。しかし、その時には手遅れなのだ。ある日、意味は知らなくとも、ことわざをたくさん知っている小学生の子から、私の知らないいくつかのことわざ「亭主の好きな赤烏帽子」「葦の瑞から天井をのぞく」「京の夢大阪の夢」などを教えられた。70年も生きてきて、10歳にも満たない子どもに、新しいことわざを教えてもらうとは・・・。この先も、子どもらにことわざだけでなく、色々なことを教えられて、しばらくは、頑張ってみようと思うこの頃だ。知り合った子らの皆が、この先、幸福に生きていけることを願いながら。

↓皆で作ったハロウィンの壁紙

  180×120㎝

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徒然日記 Vol 681

ハロウィンの日々

 10月31日は、ハロウィン。私の職場でも、子どもたちのために、壁にハロウィンの飾りつけをする毎日だ。壁一面の用紙に、でっかいお城を貼り付け、お月さまと夜空を、ベテランのT先生が描いた。私は、窓や墓場や空などに、もっぱら小さな、死神やゾンビや猫や骸骨などを作り、貼り付けている。これまでは、ハロウィンなんて全く関係なく過ごしてきた私だ。東京の渋谷などの、バカ騒ぎを見て「なんじゃこりゃ」と言っていた私が、ハロウィンの飾りつけをしているとは。先日は、立体のクモまで作った。子どもたちの「なんじゃこりゃ?!」「うわ~」などの声が聞けることを期待して、次は何を作ろうかと、楽しみにしている毎日だ。

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徒然日記 Vol 680

金木犀の香りに包まれて

 朝晩が涼しく、秋が深まる今日この頃。私の工房がある高森は、市内よりも気温が5度ほど低く、涼しいというよりも、寒いほどだ。庭には、百日紅や金木犀などの樹木が植わっている。今の時期は、金木犀の花が咲き、その香りが庭中に漂っている。市内でも、どこからとなく香って来る時があり、その香りと共に秋の訪れを感じる。しかし、高森の庭先で仕事をしていると、その香りで頭が痛くなるほどだ。入り口の地面には花が落ち、オレンジ色の道ができた。今年も、残り2ヶ月とちょっと、やがて寒い冬がやって来る。

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徒然日記 Vol 679

阿蘇アート&クラフトフェアを終えて/子どもたちの笑顔のために

 10月7日~9日まで高森町の旧上色見小学校で開催された「阿蘇アート&クラフトフェア」が終わった。これまでに作り溜めていた作品や、新作を交えて、4年ぶりに出店した。例年、多くの人で賑わっていたのだが、悪天候や他のイベントなどと重なったためか、人出が少なかった◆特に、いつもならば「木こり屋」に多くの子どもたちが遊びに来てくれて、その笑顔に出会っていたのだが、子どもたちも少なく寂しかった。それでも、友人や知人などが顔を見せてくれて、元気をもらった◆出店の作家は、110人で、以前の150人には届かなった。友人や知人に加えて、色んな作家さんと、久しぶりに再会するのも楽しみの一つだ。初日に、テントを張ろうと思ったら、支柱だけで、屋根になるシートを忘れ、「木こり屋」だけ露店の出店だった◆しかし、午後に、竹細工のKさんが顔を見せて、テント無しの私のために、使ってないテントを自宅から届けてくださった。その後も、山岳部で使っていたという、冬用のテントなど、二張りいただいた。買えば、数万円もするテントだ。ありがたい。フェアは、来年以降、残り二回で終わるという。寂しいものだ。来年に向けて、もっと作品の幅を広げ、頑張って色んな物を作りたいと思っている。子どもたちの笑顔のためにも・・・。

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徒然日記 Vol 678

木こり屋から作品紹介 Vol.2

 これまでに、たくさんの作品を作ってきた。時折、これは二度と作れないかも?と思う作品は、手放したくはないので、非売品にしたり、お客さんが思う以上の値段をつけることにしてきた。そうやって、手元に残ったいくつかの作品は、埃をかぶりながらも、何とも言えない良い色と風情に。いつだったか、真っ黒になった、民家の古材の板をいただいた。カンナ盤にかけて研磨すると、良い香りと共に、ピンク色の鮮やかな木目が・・・。桜材だった。木は、きちんと手入れすれば、何十年何百年も生き続ける。製材所で生まれ、木(切り倒された樹木ではあるが)に囲まれて育った私。障がい児の施設でも、木工班の主任として働いた。私は、木と縁があり、木がほんとに好きなのだ、と思う。私の作品が、私のいなくなった世界でも、きちんと生き残り、いつまでも使われ、楽しんでもらえることを願っている。

↓ 旧上色見小&根子岳    ➔  夜景

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↓ オブジェ 月とフクロウと・・  ↓ 流木オブジェ

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徒然日記 Vol 677

木こり屋からの作品紹介

 高森で7日から9日まで開催される「アート&クラフトフェア」に向けて、作品づくりに追われている。火曜日が私の休みで、高森に一日こもって作業に没頭した。しかし、やり残した事が沢山あって、翌日も休みをもらって、二日間かけて概ね準備ができた。今回は、500円の小物から1万円のテーブルなど、子どもから大人も楽しめる作品を展示・即売の予定だ。今回その一部をご紹介。

↓ ビー玉ソリティア    ↓ 踊るドラゴン

 

↓ 流木ドラゴン     ↓ 流木オブジェ 

↓ オートマタ飛行機

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 ↓ ひっくりか椅子       ↓ ヘリコマ
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徒然日記 Vol 676

100日を過ぎて

 発達障害児の放課後デイで働き始めて、昨日(9月30日)で、ちょうど100日を迎えた。毎日、最高10名の子どもたちと過ごしてきた。個性豊かな子どもたちに囲まれて、キレそうになったり、笑ったり、どうしたものかと悩んだりしての100日間だった。私の孫よりも、年下の小中学生に「はげちょび」「じじい」「うざい」「くさい」「死ね」などと言われて、はじめは傷ついたり、怒ったりしたものだが、今では、うまく対応できるようになった◆子どもたちの中で、家庭的に恵まれ、愛情いっぱいに育てられている子どもは、ほんの数名で、その他の子どもたちは、一人親であったり、貧困層であったりと、家庭的な問題をいくつも抱えている子が多い。今は、一人ひとりの子どもたちの個性を知り、その良きところを伸ばそうと頑張っているものの、その子等の将来を思う時に、「家庭の支えや行政の支援がきちんと提供できなければ、自立は難しいのでは」と思っている◆私に注意されて「死ね」と言う、中学生のR君がいる。宿題もほとんどしないで、学校でもデイでも、悪態をつき、ゲームに熱中し、何ら努力をしない子だ。本人は、いずれは高校にも行けるし、卒業すればコンビニでもきちんと働くことができる、と思っている◆そんなに世の中は甘くはない、と教えても、経験が無いので聞く耳を持たないし、理解できない。それでも私は、いつかは、私たちの手を離れて、生きていくしかない子どもたちに、今できることを精一杯届けている毎日だ。全ての子らが幸福であるように願って・・・。

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