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徒然日記 Vol 665

ボコボコにするのは無しにして

 発達障害児のデイで働き始めて、やがて二ヵ月となろうとしている。仕事自体には慣れたものの、幾人かの子どもの言動が気になる。私たちが子ども時代にそうであったように、小学生が「うんち」や「ち〇こ」などの言葉を発して面白がるのは、ある意味仕方がないこと。しかし、チクチク言葉と言われる、「死ね」「うざい」「くそ」「カス」などの、相手を傷つけるような言葉を、小中学生の男子たちが、毎日のように平気な顔で口にしている◆先日は、ある中学生男子が、小学生と遊んでいた私の背中に、プラスチックのオモチャをふざけて投げた。注意した後、今度は、部屋の壁をドンドンと叩いて回る。そして、小1の男子には、うるさいからと「あっち行け、死ね」などと言っていた。私は半分キレかかり「何回も言葉で注意してもわからないのならば、今度はボコボコにする」と伝える。すると「先生がそぎゃんことして、よかと?警察呼ぶバイ」と言う。私は「どうぞ警察を呼んでください。あなたをボコボコにして、仕事をやめるけん」と伝えた。その子は、私の剣幕に恐れをなして「もうしないから、ごめんなさい」と言う◆相手に対する優しや思いやりが無く、平気で人を傷つける、自己中の典型だ。父親不在の家庭で、きちんと叱られたこともなく、我がままに育ち、屁理屈だけは言う子ども。誰もきちんと、その子に向き合ってこなかった結果ではなかろうか?私は感情的になってしまい、本当は口もききたくないほどだったが、しばらくして、その子を呼び、ドラムスティックを渡して、リズムを刻む練習をした。私のギターに合わせて、上手にリズムを刻むことができた。ギターにも触らせ、コードを教えた。しばらくしたら飽きて、テレビを見て過ごしていた◆夕方、私が自宅まで送る時、何も無かったかのように「先生、帰りに飲み物を買いたいのでコンビニに寄ってもらっていいですか?」と言う。いつもは、黙って家に入るのに「さようなら」と言って別れた。家庭のしつけ以前に、持って生れた悪しき性格というものは、なかなか変えられないものだ。それでも、私は諦めずに、この先も、その子に向き合おうと思っている。もちろん、ボコボコにするのは、無しにして。

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