徒然日記 Vol 658
やり直しの日々が始まる
私の夢のひとつに、障がい児関連の仕事をもう一度やってみたい、というのがあった。四期目の市議選に落選したことで、近隣の知人の方のおかげで、発達障害児のデイで働くとこととなり、夢が叶った。元気ならば75歳までOKとのこと。この先、何年かは頑張ろうと思っている。私は、20数年来、障がい児施設の指導員として県立肥後学園で働いた。多くの子どもたちと出会った。みんなそれぞれに個性があり、今でも、時々、関わった子どもたちの事を思い出す。楽しかった思い出と共に、当時の私の療育は、間違っていたのでは?と、思う時がある◆子どもたちに本当に寄り添っていたのか?子どもたちの心を傷つけてはいなかった?療育と言う名を借りての押しつけだったのでは?等々。一つの例として、自閉的傾向のU君のことを思う時、自責の念に駆られる。彼は、五感が人より以上に鋭く、お風呂のタイルの感触が嫌いで、つま先立ちで浴槽まで歩いていた、木工班に所属していた時、機械にスイッチが入り動き出すと、その大きな音に耐えられず、耳をふさぎ、外に飛び出していた。私は、その環境に慣れることが大切だと思っていた◆当時の療育の考え方は、社会の様々な環境に合わせることができるように、ということで、様々な経験のもとに、その子の嫌だと思うことも克服するように、というもの。環境に合わせて、その人を変えていくというもの。いま思えば、耐えらないような空間に、引き戻していた私は、その子にとっては、悪魔のような存在ではなかったろうか。現在の療育の考え方は、大きく変わり、その人に合った環境を設定し、生活や仕事などができるようにすることにある◆音に敏感な人が、イヤーマフやノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンをつけて、働いている職場もある。人付き合いが苦手な人ならば、一人で作業ができる空間を準備している企業もある。5月の連休明けから、私の懺悔ともいえる、やり直しの、発達障害児のDAYでの仕事が始まる。まずは、一人ひとりの子どもたちと触れ合い、それぞれの個性を把握し、受け止めることから始めようと思っている。そして、その子にとって必要な環境は何なのかを、きちんと整理できるようにしようと思っている。肩の力を抜いて、テクテクと一緒に歩けたらばいい。
↓ エケベリア/七福神の花
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