徒然日記 Vol 631
元気があれば・・
議員の仕事の第一は、「市民の方々の思いや願いを行政に繋ぎ、改善に向けて取り組むこと」だと思っている。しかし、時には、市議会議員では手に負えない案件もある。熊本市ではなく、県や国の制度や政策に関わる内容は、県議や国会議員や、私の所属する自治労などを通して、改善に向けて取り組んでいる。しかし、民間の事業所や民地等に関わる内容については行政も議員も、なかなか手が出せない◆先日、知人のIさん(88歳女性)から相談を受けた。内容は、「市民の苦情で、バス停のベンチが撤去されて、高齢の友人が困っている。バス停近くに空き地があるから、そこにベンチを置けないか」というものだった。後日、現地に行き空き地を確認した。近くの、薬局に行き、空き地の所有者を聞いた。そして、担当地域のまちづくりセンターの職員に連絡・相談して、行政としては動けないので、自治会長に動いてもらうことにした◆ところが、自治会長も、困っている当事者の方も、あまり動けそうもないようなので、気になって、Iさんに連絡した。Iさんは「あれから、インターネットで『バス停ベンチ』で検索したところ、ある自治体の市議会議員さんのベンチ設置に向けての活動を知り、背中を押されて、がんばった」「熊本市役所に電話をして相談をしたところ、移動円滑支援推進課の職員さんが薬局に行き、ベンチ設置に動いてくれることになった」と、言われた◆私も、そして、まちづくりセンターの職員も知らない、ベンチ設置に動いてくれる担当課があったのだ。早速担当の職員や課長に事情を説明し、設置に向けてのエールを送ると共に、今後、バス停ベンチの設置要望等の窓口は、『移動円滑支援推進課』であることを周知すること、をお願いした。それにしても、88歳のIさんの仕事ぶりには、脱帽ものだ。友人のために、という思いで動かれたのだが、議員である私が諦めてしまったことを、最後まで諦めずに取り組まれたその情熱には感服した。また、自分自身の至らなさも反省した。「元気があれば何でもできる」というが、元気の前に、人のことを思いやる気持ちが第一なのだと、つくづく知らされたものだ。
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