徒然日記 Vol 622
便利さに飲み込まれないように・・・
子どもの頃に読んでいた手塚治虫の漫画「鉄腕アトム」の世界では、空飛ぶ車や動く歩道や、腕に付けた電話などの世界が描かれていた。当時は、白黒テレビが普及し始めた頃で、そんな物があったらいいな、と思っていたが、今の時代、それは現実のものとなった。この数十年間で機械文明は大きく進化し、携帯はスマホに、ワープロはパソコンなどになり、ほとんどの人が利用して、便利にはなった◆しかし、アナログ人間の自分としては、やっとここまでついてきたものの、コロナ禍以後の変化が激しく、近頃は、やや息切れ気味だ。コンビニやスーパーでは、レジが無くなり、自分で清算するお店が増えてきている。私は、やっと慣れたが、精算機の前で、いつまでも支払いができずに戸惑っている高齢者を、よく見かける◆ファミリーレストランに行けば、テーブルに置いてあるタブレットで人数を入れて、メニューを注文し、食事は車付きのロボットが持ってくる。美味しいはずの料理が、何かしら味気なく感じるのは、私だけだろうか。ある日、郊外に、真っ黒なコンテナがいくつも並んでいた。倉庫かと思いきや、ワンルームのコンテナホテルだった。一泊6000円以上也。管理人はいなくて、スマホなどで予約して支払うシステムのようだ。内部はホテル並みだが、私には、景色も悪く、閉ざされた空間で息苦しく思うのだが、一体だれが利用するのだろうか◆将来は、免許証も保険証もマイナカードで管理されるという。便利かもしれないが、情報の管理は大丈夫なんだろうか?いつか見たSF映画では、太陽の電磁波の影響で、コンピューターも電気も止まり、車や時計やパソコンなど、地球上の機械という機械が全て機能しなくなり、混乱し右往左往する人々の姿が描かれていた。もし、そうなった時、私たちは、きちんと生き残ることができるのだろうか?今や、進化というよりも、変容しつつあるような、この世界。私たちは、もうこれ以上、便利さに飲み込まれないように、一回立ち止まって、本当に必要な物や事柄は何だろう?と自らに問う時に来ているのではなかろうか。
↓ 休みの日に絵を描いた
11月視察時の兼六園の風景
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