徒然日記 Vol 588
本の世界に浸る
高3の孫が、毎日スマホばかり見ているので、彼の誕生日に、図書カードと恩田陸の「夜のピクニック」の本をプレゼントした。しかし、幾日が過ぎても、一向に読む気配が無い。とうとう、諦めて私が読むこととした◆評判に違わず面白かった。高校生たちが、学校の恒例の鍛練歩行祭の行事で、80キロもの道のりを、ただただ歩くだけの話だが、そこに高校生たちの様々なエピソードが描かれ、自分自身の体験と重ね合わせて、感動した◆人物描写が巧みで、主人公たちを含めて登場人物が生き生きとしていて、自分の高校時代にも、こんな奴いたよな、と思わせる。後半では、すれ違っていた主人公の三年生の男女の二人が、心を開き、語り合う場面が秀逸で、何故かしら泣いてしまった。毎日、就寝前に30分から一時間程度のペースで読んでいた◆しかし、ある夜、残り半分ほどになって本を閉じることができなくなり、最後まで読み通してしまった。読み終わったのは、朝の4時過ぎだった。こんなに本の世界に浸ったのは、10年振りぐらいだろうか。読後感は、眠くとも、生きる勇気や希望のようなものをもらい、清々しかった。いつの日か、孫たちが読んでくれることを願うばかりだ。
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