徒然日記 Vol 466
青春時代の終わり
「あなたの青春時代は、いつ?」と聞かれたら、「名古屋の日本福祉大学に行っていた頃だ」と答えるだろう。大学受験に失敗して、一浪して、名古屋の大学の夜間に入学し、色々なバイトをして働きながら、通った。19歳からの5年間で、多くの人たちと出会い、様々な経験をした。そして、今でも多くの友人たちと親交が続いている。一年生の時にクラス分けがあり、僕はFクラスになった。安易なクラス分けで、五十音順に振り分けられていて、Fクラスは、は行の苗字の仲間ばかりだった◆8年前からだろうか、2~3年おきに、かつてのFクラスの仲間10人前後で、名古屋での同窓会を開催するようになった。数十年ぶりに会った仲間は、みんないいお爺ちゃんとお婆ちゃんになっていた。それでも、久しぶりに会えば、あの頃を思い出して、若かりし頃の話に花が咲く。先日、そのFクラスの仲間のFさんからメールが届いた。そこには「おゆみさんんが癌で亡くなった」と・・・。春先に肺がんが見つかったものの、進行を止められずに、自宅で家族に看取られて亡くなったとのこと。私より二歳上だったろうか?クラスのお姉さん的存在で、みんなが「おゆみ、おゆみ」と慕っていた人だ。おゆみさんの下宿が大学のすぐ近くだったこともあり、一年生の頃はクラスの仲間が集まり、夜遅くまでよく飲んだものだ◆大学3年の時だったろうか、ずっとサボっていた大学に久しぶりに行き、門の近くでばったりと、おゆみさんに出会った。僕に会うなり彼女は、「ようちゃん、近頃大学にも来ないで何してるの?前向きに生きなきゃ駄目じゃない」と叱られてしまった。そんな、おゆみさんとは8年前だろうか、30数年ぶりに再会した。私には、おゆみさんだとすぐわかったものの、おゆみさんからは私の顔を見るなり「だれ?」と言われてしまった。仲間の中で、一番顔や体形が変わったのが、どうやら僕のようだ。あの日、再会を約束して別れたのに、突然の訃報だ◆その晩は、いつもよりも多めのウイスキーを飲みながら、懐かしき思い出を振り返った。翌日の朝、携帯を見るとHさんから夜中に何回も着信があり、真夜中の2時頃のショートメールには「馬鹿」と書かれてあった。翌朝に電話をすると「昨夜はごめん。おゆみとの思い出が多すぎて、一人で飲んだくれて電話してしまった」とのことだった。来年は、この熊本でのクラス会を計画していたのに、もう二度と、おゆみさんには会えない。私の青春時代が終わったかのようで、寂しい限りだ
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