« 2019年9月 | トップページ | 2019年11月 »

2019年10月

徒然日記 Vol 402

哀しいことがありました

  誰しも、長く生きれば生きるほど、楽しいことがたくさんあるものの、哀しい出来事も、いくつも訪れる。楽しいことは、すぐに忘れてしまうが、哀しい出来事は、心の何処かに滓のように淀んでいて、時折、不意に心の水面に浮かび上がり、気持ちを暗い所まで深く沈めてしまう。私の自宅の仏壇には、今、小さな骨壺が納められている。私事ながら、私は三人兄弟の長男。二男は、15年前に亡くなり、三男は、つい先日に亡くなってしまった。骨壺には、その亡くなった弟の分骨した骨が収まっている◆彼は長い間、癌と向き合い生きてきたが、とうとう逝ってしまった。いずれはと覚悟していたものの、この喪失感・絶望感・焦燥感というのか、なんとも表現できない、やり切れない哀しさに打ちのめされそうになる。しかし、 私の母は夫(私の父親)を20代の時に亡くし、そして、息子二人を亡くした。その哀しみは、私以上であり計り知れないものがあるだろう。弟は、亡くなる前に私に「兄貴、永いこと人のためにがんばってきたけど、そろそろ自分のための人生を考えたら」と、言ってくれた◆その言葉が重く響いたものの、そういう彼こそ癌になる前は、仕事一筋の人間だった。しかし彼は、四年前に癌の宣告を受けて、人生を見つめ直し、一番大切なものは友人や知人や子ども、そして妻であることを再認識した。そして、入退院を繰り返しながらも、仕事をして、動ける時は、家のリフォームや庭仕事や家族との食事、私たちとの旅行や、懐かしい友人たちとも再会し、葬儀の準備、遺言書づくり、墓や仏壇の購入などの終活をしてきた。哀しくもあり、そして、笑ってしまったのは、葬儀の時に流す音楽も4曲ほど、CDに録音してあったことだ◆死を覚悟し、癌と闘うのではなく、その時その時の癌の症状に対応する最善の治療を選択しながら、その状況をありのままに受け入れ向き合って、精一杯生きて死んでいった。 我が弟ながら、心の底から感心してしまう。そして、彼に寄り添い支えてくれた、家族の義妹や甥っ子たち、会社の仲間や友人等に感謝しなければならない。61歳の弟は、晴れ渡った10月のある日の昼前に、緩和ケアの病棟のベッドで、妻と母と私がいる時に眠るように静かに息を引き取った。お通夜と告別式をすませ、私は、彼の骨を小さな骨壷に入れて、熊本に持ち帰った。哀しいことがありました。でも、人の命や人生の儚さとともに、その大切さを教えられた四年間だった。この先、哀しさを乗り越えて、残された人生を、毎日を、悔い無くシッカリと生きるのが、僕たち生きとし者の役割だと思う。肩の力を抜いて、ファイト〜!

| | コメント (0)

徒然日記 Vol 401

フランスに行くって?!

 10月末から八日間フランスに視察に行くことになった。内容は、フランスの公共交通の視察。議員が6名に、市長と執行部を含めて総勢24名での視察になる。多数で行くことに加えて、相当の予算(2000万以上)が必要ということで、視察前からマスコミで報道され、批判にさらされている。今回の視察は、執行部の提案で実施され、議員は各会派の代表として、参加することになったものだ。しかし、視察に否定的なマスコミ報道を受けて、視察に行く前から、多くの知人から「良かね〜フランスに行くんだ」「議員一人で100万円以上の税金を使うんだって」などの声が。反面、「しっかり勉強して、熊本市政に反映して」という声もあった◆20年前には、労働組合関連で、福祉と医療関連の現状把握のために、フランス、ドイツ、スウェーデンの視察にも参加してきた。思い起こせば、日本の福祉の充実を願う者として、当時の先進国の取り組みは、大きな収穫を得た視察だった。当時、強く感じたのは、ヨーロッパ圏域の国々と日本との「福祉」や「人」などへの施策のあり方に対する、抜本的な考え方の違いだった。日本の福祉制度は、児童福祉法や生活保護法などの福祉法や介護保険制度等、ドイツやスウェーデンなどの施策を参考として作られてきたものの、内容はといえば、アメリカ型の自己責任を求めるものとなっていて、その負担は重い。特に、スウェーデンは、税金が高い分、教育や福祉、医療等に関わる国民負担は、日本に比べて大幅に低く、暮らしに関わる施策が充実している◆一つの例で言えば、老人施設に入所する時に、日本の施設では、家庭で使用してきた机や椅子などの家具は、持参できない所がほとんどだが、スウェーデンでは、使い慣れた家具等を施設に持ち込むことは、当たり前のことだ。何故ならば一人当たりの居室の広さが日本の倍以上あること。その根底の考えとして、日本では施設の基準や環境に合わせて暮らすことが求められ、スウェーデンでは利用者のニーズに合わせて、受け入れのための環境を整備している、という、大きな違いがある。今回の、フランスの公共交通の施策についても、同じことが言える◆フランスでは、誰もが行きたい所に、いつでも移動できる権利としての「交通権」を定め、そのための、税金として徴収するための交通負担金制度(最大2%)がある。財源があっての施策としての交通網の整備が充実しているのがフランス。日本には、交通権という概念はあっても、それを保障するための予算が、きちんと保障されず、その役割は、各自治体の裁量に委ねられている。フランスには、国家として市民の交通権を保障するための施策づくりの基本的な考え方があり、そのための財源があるということ。今回、フランスの都市の視察に行き、その交通網の充実ぶりを目と耳と肌で、しっかりと把握して来るつもりだ。いずれにしても、熊本市として、今後、交通網の充実(都市部だけでなく地域も含めて)に向けて、その財源をどうやって確保し具体化していくのかが、一番の課題だと思っている。

| | コメント (0)

徒然日記 Vol 400

       ご 案 内

秋のアート&クラフトフェア

鉄・木・土・ガラス・布etcの作家さんが

全国から100人以上出店・販売。一点ものの

素敵な作品に出会えます。美味しいトマトや

大根などの季節の野菜や、カレーなどのバザー

もあり。ぜひお越しください。

〇日時

10月12日(土)~14日(月)

10:00~17:00

最終日は16:00まで

〇場所

高森町旧上色見小学校

〇その他

私も「木こり屋」として出店します。

↓作品の一部

●キリンパズル      ●ヘリコマ

Img_0714 Img_0717

 

 

| | コメント (0)

徒然日記 Vol 399

歯無しの話

   今の私は、間抜けな顔をしていて人前に出たくない。10日ほど前から、20代前に治療した差し歯の前歯の二本のうち一本がぐらつき出した。そして、先日、抜いてもらった。根っこの金属が腐食してボロボロだった。というわけで、前歯が一本無い。笑うと、間抜けな顔だ◆いずれは、仮歯が入り、来年までかけて、二本の前歯を新しくやりかえるつもりだ。それにしても、40年以上も、よく持ったものだ。治療してくれたのは、今は亡き、歯医者の叔父さん。今更ながら感謝しなければならない◆抜歯前のレントゲン画像を見ると、根っこに二本のボルトが入っていた。歯医者さんが「普通は一本でいいのに、何故に二本もあるのか、わからない」と、首をかしげていらっしゃった。叔父さんからは、何も聞いていないので、私にもわからない◆たかが、一本の前歯が無いだけで、表情が変わってしまった。髪も抜け、歯も抜けて、まさしく「ハゲ・デブ・チビ・歯っ欠け」爺さんだ。せめて、たった一つのできることとして、体重だけは落として、ぽっこりお腹を解消しなければと思っている。

  

| | コメント (0)

« 2019年9月 | トップページ | 2019年11月 »