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2017年12月

徒然日記 Vol 332

パフォーマンスで世の中を変える?!

12月議会は、12日に閉会した。今議会は、二人の女性議員の際立った言動により、全国規模でマスコミから注目されることになった。一人は27項目の不当要求行為の事実を発端に、今議会含めて、議会から辞職勧告を3回受けた北口市議。もう一人は、議会開会日に生後7か月の子どもを連れて議員席に座り、開会を40分間遅らせた緒方議員。北口市議については、私が6年前に議員になってから、様々な悪しき噂を聞いたりしていて、27項目の不当要求行為の事実が判明して、さもありなんと思ったものだ。彼女のこれまでの恫喝に近い言動や強引な予算獲得の手法等を許してしまったのは、市の執行部や議員にも大きな責任がある。北口議員の数々の要望に、忖度を重ねすぎて彼女のわがままを許してしまった■今議会では、北口議員が代表を務める漁業協同組合に対しての不適正な予算執行の責任を取るために、市長と副市長が三カ月間、給料の20%と10%を削減することになった。また、議会最終日には議員辞職勧告を行うとともに、北口議員が務める漁業協同組合の会長や農業委員等の役職の解任を求める意見書も採択された。また、緒方議員については、議会の開会を遅らせたということで、閉会日に文書による厳重注意を行なった。緒方議員の行動についての私の見解は、彼女の主義主張の主旨はわかるものの、その方法はルールを無視した、ある意味でのパフォーマンスだと思っている。緒方議員からは、出産前に私たち会派にも相談があり、「赤ん坊と一緒に議会に出られるようにしたい」と言っていた。私たちの助言は、「近い将来そんな状況ができることは望ましいが、一朝一夕には改善できない。議員控室に子どもを連れてきて、子育てをしながら議員としての活動をし、他の議員や執行部等への理解を求めて改善していくべき。私たちも協力する」と伝えてきた■ところが、彼女は出産後には体調不良を理由に、ほとんど議会に出て来ることはなかった。彼女は議会事務局とのやり取りで「議場に赤ん坊を連れて行く・できなければベビーシッターの費用を負担してほしい・育児休業制度の創設」などを要望。そして、このままでは改善できないと判断して(切羽詰まって?)の今回の行動だ。結果、全国規模でマスコミに取り上げられ、海外メディアまでが議会事務局に問い合わせをする事態となった。このことは、彼女の思う、全国的な「女性の仕事と子育ての在り方」議論の糸口となることとしての目論見通りなのかもしれない。しかし、議員としての行動としては、私は賛成できない。子どもを抱いて議場に入り、その後のインタビューで泣いて、というパフォーマンスで世の中が変わるなら、私たちはどんなことでもするだろう。議員であるならば、市民県民として、より一層の常識ある行動が問われるし、社会的な規範やルールを守るべきだ■赤ん坊と一緒に議場に入ることで、世論を巻き起こし、マスコミなどによる外圧で議会を、世の中を変えるという手法ではなく、手続きを踏んで議会内部での議論によって、子育て議員としての環境改善を図っていくべきだし、市議として社会全体の子育て向けの施策の改善も求めていくべきだ。緒方議員自身が子育てをしながら議員活動に奮闘する姿を見せて、自分の求める社会づくりのために議会や議員の意識を変えて、理解してもらい、そして、いつの日か議場に赤ん坊を抱いた議員がいる、という現実を実現してほしかったと思っている。ある議員が「北口市議が激しい不当要求行為ならば、緒方議員は静かなる不当要求行為だ」と言っていた。福祉畑出身の私は、福祉の先進国の北欧の視察にも行き、以後、日本のあるべき理想の福祉国家の姿を求め続けている。しかし、私が生きている間には実現できないと思っている。それでも、私自身はこれからも社会全体の子育て環境の改善も含めて、市民の声を市政に繋ぎ、私の思う理想の社会の実現に向けて頑張るだけだ。

 

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