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徒然日記 Vol 299

できないことはできないのだ

 議会ごとに議会だよりを作成し、地域を中心に配布している。便りを配るごとに、様々な方からい色々な意見や要望が上がる。前向きな意見や要望もあるが、中にはわがままな、あるいは、市議会議員では解決できそうにもない内容もあったりする。自分自身の性格上、できないことは「できません」と、つい言ってしまいそうになる。しかし、議員になって6年目。できそうにもない案件でも「とても良い意見ですね。機会をとらえて要望します」などと答えるようにしている■しかし、到底できそうにもないことをゴリ押しされる方もいらっしゃる。先日は、80代の男性Oさんから電話があり「私は生活保護を受けている。娘も生活保護を受けているようだ。区役所に聞いてもらえば娘の所在がわかるので、議員から娘に連絡するように伝えてください」と言われる。私は、「娘さんの所在は、区役所の生活保護の担当が知っているはず。しかし、個人情報保護法の関係で、お父さんにも私にも教えてはくれない。区役所の担当の方に相談してください」と言って、電話を切った。しばらくして、Oさんからまた電話があり、すごい剣幕で「お前は便りに何でも相談してください、と書いてるじゃないか。選挙目当ての便りかい?」と言われる■私は、Oさんをなだめすかして「担当に連絡しますので、待っていてください」と言って電話を切った。すぐに、区役所に行き、保護課の課長に事情を話して、娘さんへの連絡を頼んだ。その後、Oさんに「担当に伝えたので、娘さんからの連絡を待つ」ように連絡した。そして、三日後にまたOさんから電話があり「娘から連絡が無いんだが、議員から娘に連絡してもらえないだろうか?」と言われる。私は「私は娘さんの連絡先は知りません。担当からは娘さんに連絡してあるので、待つしかありません」と言って、納得してもらった。しかし、その後の三日後に、また同じような主旨の電話が入った。私はキレそうになるのをこらえて「たとえ総理大臣であろうとも、(区役所は)娘さんの情報は教えてくれません。娘さんからの連絡を待つしかないんですよ。私としてはこれ以上何もできません。ほかの市議会議員に頼んでも同じですよ」と話した■すると、Oさんは言葉を荒げて「親である俺にも教えんとかい。なら、明日区役所に行ってくる」と言われた。私は「区役所に行っても無駄ですよ」と言って、電話を切った。区役所の担当には、再度Oさんの件を伝えた。あれから、二週間ほどが過ぎたが、Oさんからは何も連絡が無い。娘さんから連絡があったのか、それともあきらめたのか、のどちらかだろう。年を取り、老後の不安を抱えて、消息不明の娘に会いたがっているOさん。しかし、娘が父親に連絡をしない、ということは、何をか言わんやである。Oさんの件は、突き詰めれば「貧困の連鎖」の問題なのかもしれない。困った人を助けるのが議員の仕事。でも、できないことはできないのだ。ちなみに、Oさんからは最後まで一言も「ありがとう」という言葉を聞くことができなかった。

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