徒然日記 Vol 290
絆は・・
先の震災では、身近なところで、たくさんの出来事があった。その中のひとつで、今でも色んな所で話をしていることがある。70代の女性の話だ。前震の日の夜、女性はリビングに、連れ合いの男性は別室のパソコンの前。女性が連れ合いの所に助けを求めに行くと、男性は倒れかけたパソコンの画面をしっかりと抱いて、奥さんに目もくれなかったという話だ。その後のお二人の絆が、ほつれてはいないか心配だ。震災を通して、夫婦や親子や地域のつながりが深まったところもあれば、絆が失われたという話も聞こえてくる。今年は復興の年と言われるが、ある意味私は、絆を取り戻すための「もやい直しの年」だとも思っている。地域によっては、震災後の夏祭りを自粛したところがあった。自粛ならばよいが、長年続いた行事を再開するためには、相当な労力が必要だろうと思う。一度ほつれてしまった絆を取り戻さなければ、地域の活動が停滞し、地域が少しずつ壊れていくだろう。今年は、きれいごとだけでは済まされない、未来のまちづくりに繋げていくための復興元年だと思っている。
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