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2016年10月

徒然日記 Vol 280

政務活動費を使って

 11月末に、今話題の政務活動費を使って名古屋に行ってきた。28日の朝から飛行機で行く予定だったが、天候不良で欠航となり新幹線で名古屋に向かった。当日の午後に名古屋市の防災対策について視察予定だったが、中止することになった。それでも、名古屋市役所に17時前に到着し、議会事務局に行き土産と引き換えに準備してあった資料をもらってきた。資料を読み不明な点や質問がある時は、担当課とメールでやり取りをしてもらうことになった■翌日は、村上市議の紹介の「わっぱの会」の視察に行ってきた。この会は、1971年に一人の障害者と二人の健常者の共同生活から始まった所だ。その三人のうちのお一人である代表の斎藤さんに会って、話を聞いてきた。その理念の素晴らしさと、これまでの実践に対して深く感銘を受けた。70年代当時、障害者を施設に隔離するのではなくて、障害の有無に関係なく誰もが平等に社会の中で生きることを求めて、三人での活動が始まった。当初は、生活するのに精一杯だったが、数年後に共同作業所を設立し、更にパン屋さんを開業(一年間のパン屋さんでの終業の後、当初はダウン症の方と二人で運営)。無添加で国内産の小麦粉を使用し、美味しいと評判になり、以後、事業の拡大を図ってこられた■現在では、障害者と健常者で240名規模で、パンの製造販売に加えて、リサイクルセンターや無農薬で化学肥料を使わない農産加工品の製造と販売、更には子ども食堂の運営など幅広い事業を展開されている。一番の驚きは、障害の有無や能力に関係なく一律平等に支払われている分配金だ。行政の支援もある中、事業収入を働く者たちで分配する制度を発足当時から運用されている。現在では、障がい者も健常者も共に最低でも月20万近くの分配金を支給しているとのこと■ほとんどの障がい者の働く場がなかった時代からこれまでの活動の中には、多くの苦労があったことだろう。障害のある人もない人も共に生きる社会づくりを、40年以上も前から実践されてきての今。理想を追い求めて実現されてきたその取り組みに、心から敬意を表したい。代表の斎藤さんは、名古屋大学の工学部出身で、ボランティア活動を通して福祉の道を選ばれた。現在、68歳。なお一層のご活躍を祈りたい。

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徒然日記 Vol 279

その答えは風の中

 この1 0年ほど、毎年のように楽しみにしていることがある。この時期は、ノーベル文学賞に村上春樹氏が選ばれるかな、という期待を持って過ごすのだ。下馬評では、「今年はあるかな」と思えるほどの評判だった。しかし、予想を見事に裏切っての、ボブディランの受賞だ■驚きだ。反体制のシンガーがノーベル賞とは?!学生時代に、「風に吹かれて」を聞き、時代に対する無力感とともに,時代を変えるための、その答えは風の中ではなく、俺たちが見つけ出すんだと、元気づけられたものだ。村上春樹氏は60代で、ボブディランは70代。いずれも私よりも年上だが、この上なく魅力的だ■しかし、よく考えれば、どちらも権威あるノーベル賞は似合わない気がする。ボブディランが、舞台で表彰される姿を見ることがあれば、きっと私は、ひとつの時代の終わりを深く感じてしまうことだろう。いくら頑張っても、時代は変わらないんだと。何故ならば、反体制の詩人は死ぬまで体制にへつらうことなく、その姿勢を貫いて欲しいから■ボブディランも、そして村上春樹も(まだ賞はもらってないけど)きっと舞台には上がらないか、賞を辞退するだろうな?それか、賞金だけは貰って、全額どこぞに寄付して、「選んでくれて、ありがとうね」ってひと言だけ。その方が、きっとかっこいいにきまってる。そんな風に思うのは、僕だけだろうか?その答えは風の中?

 

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徒然日記 Vol 278

真っ白い棺桶の中で

 衝撃の体験(前立腺がんの診察での触診)から一週間後、再通院して、PSA検査(前立腺癌のための血液検査)の数値が高かったので、MRIの検査を受けることになった。真っ白いでっかい棺桶のような機械の中に入り、ヘッドホンをつけて約40分間じっとして過ごした。「工事現場のような音がします」と説明があったが、その通りだった◾️初めは静かにゴンゴンゴンと音がして、しばし無音。その繰り返しの後、今度はギョワンギョワンギョワンとまた違った音。そして静寂の後、今度は緊急事態を知らせるようなキュンキュンキュンと高い音と、低いギャンギャンギャンという音が混じって、更に振動まで。おかげでMRI内で眠れると思っていたが、退屈することなく不思議な世界を体験できた◾️できるならば次回からは、ヘッドホンで大音量で好きなジャンルの音楽が聴けたらいいなと思った。といっても二度目があるとすれば、症状が悪くなった時だから音楽どころではないだろう。検査の後、MRIでの画像を見せてもらった。膀胱や前立腺が輪切りになってはっきりと見えた◾️膀胱にも前立腺にも影は見えず、「今のところ癌らしきものは無いだろう」との診断だった。結果、6ヵ月以内に再通院してPSA検査を行い、以後、経過を見ていくことになった。検査の数値が高くなったら今度は、組織検査が待っている。そうならないように、少しは節制しなければ。

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徒然日記 Vol 277

ブログ記念日

2007年の106日から、北海道の旅のブログ「北の空から/心癒されて」をスタートして、丸十年。これまでに、旅のブログが13回、旅の途中でできた俳句の紹介が8回、二年近く勤めた学童保育のブログが36回、徒然日記が今回で277回で、計300本以上のブログをこの十年間で書いてきたことになる。よくここまで続いたものだ◾️書き初めの頃は、県の職員労働組合の役職を途中で辞めて、いち民間人に。そして今は市議会議員。人生とは面白いものだ。民間人になって50日間の一人旅に出た。北海道の西海岸で沈み行く夕陽を見ながら、訳も分からないまま泣くだけ泣いた。そして、スーッと肩の荷を下ろして、久しぶりに花や景色の美しさに感動する心を取り戻し、帰って来た◾️そしてまた、組合時代の仲間から口説かれて、議員という役職の大きな荷物を担いで歩き出して6年目。頂上は何処かも、どうやって歩くべきかも分からないままの道行き。「それでもいい」と引き受けて歩いている◾️私は、神様は信じないが、運命は信じる。私の運命は「私に関わり、私を支える人々の、その生き様で決まるのだ」と思う。この記念すべき日に、私を知るすべての人々に私の出来得る限りの努めを、誠意を持って果たさなければならない。そう誓う。

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