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徒然日記 Vol 226

飲む、打つ、買う

 落語家の立川談志さんのお弟子さんの立川談志楼さんが書いた、「声に出して笑える日本語」という本を読んだ。笑えてタメになる話がたくさんあって、人前で話すことの多い私としては、いくつか話のネタが見つかった。その中で、特に印象に残ったのが、「飲む・打つ・買う」のお話■落語の世界では、「三道楽煩悩(さんどらぼんのう)」と言い、飲むは酒、打つは博打、買うは吉原を指す。道楽はだいたい若い頃に限るものだが、現代では歳をとっても飲む、打つ、買うは、続いているという話。つまり、高齢になり、病気で薬を飲む、腰痛や肩こりなどで鍼を打つ、なけなしの年金で宝くじを買う人がいる、というもの■早速、この話をネタに、100人近くの20代の若い人たちの前で話した。「飲む・打つ・買うはやめたがいいけど、最近は高齢者の多くが、飲む・打つ・買うの時代になって、私もやってる」と・・・。ところが、全く受けなかった。受けないはずだ、本来の「飲む・打つ・買う」の意味をほとんどの若者が知らなかったのだ。後から、たった一人の若者が「三禁(さんきん)という言葉で、大酒飲むな、ギャンブルや、女性に溺れるな、というのは聞いたことがありますが、それと同じ意味ですか?」と聞いてきた。「飲む・打つ・買う」は、若者にとっては、今や死語なのだ■ある若者は、買うの意味を知って、「議員さんがそんな話をしていいんですか?」と・・・。愕然とした。私は、それでもめげずに、別な日の別な場所で、50代後半の方たちに、同じ話をして、「病気をしないで、長生きしてくださいね」と結んだ。大いに受けた・・・と思う。それにしても、面白いネタがあっても、聞いている方たちに、きちんと真意を伝えることができなければ何にもならない。人前で話すのって難しい。

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