徒然日記 Vol 183
未来は・・・
ある方とメディアの話になって「私は新聞やテレビのニュースは信じない。インターネットで日本だけでなく世界からの情報を聞いたり見たりしている。海外の安部政権への評価は低く、憲法改正の動きに対して多くの国が危機感を持っている」と、言われた。確かに情報化社会の中で、情報が溢れすぎていて、何が正しい情報なのか判断するのが困難な時代だ。昨年二月に発表された世界各国の報道の自由度ランキングでは、日本は福島原発事故の隠ぺい体質や特定秘密保護法の成立などが指摘され、前年の53位から59位に順位を落とした。その背景には政府から資金援助を受けている記者クラブや、大企業をスポンサーに持つ多くのメディアの存在があるということ。このことにより、日本のメディアは、政府や大企業による情報統制を受けているし、時の政権寄りの世論形成に傾いているのが実態だ■しかし、先日、地元紙の1月6日付の「デスク日記」を読んで、感心した。その記事の見出しは「『この道』の危うさ」。内容は、アベノミクスに対しての二つの疑問として、一つ目が企業への賃上げ要請について「企業活動は自由であるべきなのに、政権が一定の強制性を持って経済界への賃上げ要請をすることは、賃上げの構造にはならない」、二つ目が円安の現状について「本来は自国の通貨価値を高める政策こそ国際社会で存在感を高める道であるだろう」というもの。そして、安部首相の「この道しかない」の訴えは危うさが付きまとう。アベノミクスは「憲法改正」や「戦後レジームからの脱却」を進めたいがための「まやかし」に思えてならない。と結ばれていた。「アベノミクスはまやかし」と、よくも書いたり、そして、よくぞ掲載されたものと感心したものだ■国民のアベノミクスに対する評価は分かれるところだが、多くの国民は期待感を持ってその効果を待ち望んでいるようだ。安部政権の要請で大企業を中心として働く人たちの賃金は一定上昇してはいるが、それは一部の者にとどまり、なおかつ消費税のアップや円安に伴っての物価の上昇により、実質賃金は目減りしている。ましてや、不安定な雇用条件で低賃金にあえぐ非正規の労働者が増大しているのが実態だ。今やるべきことは、若者の雇用対策と少子化対策、そして高齢者を地域で支えるシステムづくりだ。先送りすればするほど、日本の未来はないと思う■安部政権が進めるアベノミクスや憲法改正等の歴史的評価が下されるのは、2020年に開催される東京オリンピック以降だろうか?やっぱり間違いだったんだとわかったにしても、後戻りはできない。いつの日か、多くの高齢者や若者が行き先を無くして、路上で生活しているかもしれない。自衛隊が名前を変えて他国と戦い、人と人が殺し合っているかもしれない。日本の未来づくりのために、今こそ多くのメディアが報道の自由度を上げて、国民に正しくわかりやすい情報を知らせ、国民の政治への関心を高めるような内容の報道をしてほしいものだ。つくづくそう思う。
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