徒然日記 Vol 164
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東南アジア視察研修報告 Vol 5 番外編
今回の視察以外での楽しみと言えば、美しい景色と、美味しい食事だった。夜の街の居酒屋に繰り出し、地元の雰囲気を身体で体験した元気な議員もいたが、私の夜はもっぱら地元のテレビを見て過ごした。言葉はわからないが、なんとなく雰囲気で、その国々の事情が少しは見えたような気がする。マレーシアやインドネシアに比べると、シンガポールの街並みは空港から市内までもずっと美しい印象だった。しかし、その美しさが、その国の本来の姿なのかはわからない。本来であれば、開けた街なかよりも、田舎の暮らしぶりを見ることで、その国の姿が見えてくるのだろう。以下、画像で三国の景色や食べ物などのご紹介をして、視察研修報告を終了したい。
■マレーシア
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東南アジア視察研修報告 Vol 5 総合編
東南アジアシンガポールでの最後の夕食は、市内近隣のショッピングモール内にある味千ラーメン店でラーメンを食した。日本での味に比べると、少しさっぱりした味だったが美味しかった。多くの人が並んで待っていた。そして、旨そうにラーメンや餃子を食する人々の姿にびっくりもした。今やシンガポールでは、九州だけでなく全国のラーメン店が多く出店して、いずれも繁盛しているとのことだった。豚肉を食べないイスラム教徒以外の人たちが利用しているとのこと。とはいっても、イスラム教徒に課せられるハラールはマレーシアの国策として、この数年来、特に力を入れているものであり、インドネシアやシンガポールのイスラム教徒の中には、お酒を飲んだり豚肉も食べる人もいるとのことだ。インドネシアでは、厳格な教徒以外の人をナンチャッテハラールと言うらしい。マレーシアのハラール産業開発公社の人たちが聞いたら憤慨されるかもしれない話だが■夕食後、22時にはシンガポール空港へ向かい、夜中の1時20分発の飛行機で、福岡空港に向かった。6時間後福岡空港に、11時には熊本市役所に到着して、長かった視察が終了した。「海外視察はむだだ」との市民グループの指摘もあったが、今回の視察は私にとっては、今後の市政の在り方を考えさせられる機会となり、大いに参考となった。今後、視察で得た情報を整理し、今後の市政に反映できればと思っている。それぞれの国が、経済活性化策としての産業や観光や人材育成などに取り組んでいる姿を目の当たりにした。日本との大きな違いは、日本の経済は一定の成熟期を過ぎて、これから世界に先駆けて超高齢社会を迎える国であり、東南アジアは国民の平均年齢も若く、これからの発展途上国だ。いずれの国も日本と比べると、貧富の差も激しく、暮らしぶりも田舎に行くほど貧しい暮らしをしていることは、想像に難くない。貧しくても豊かな暮らしぶりなのかもしれないが。いずれは、その国の経済の発展が国民全体の豊かな暮らしを保障する時代が来ることを願うものだ■今回の視察で、改めて、「豊かさ」とは何だろうと考えさせられた。日本はバブルがはじけ、低賃金労働者が増加し、若い世代は結婚もできない状況。そして、多くの日本人が将来の不安を抱えての暮らしぶりで、消費が低迷している。一方、インドネシアの労働者の賃金は、日本の高度成長期時代と同じように上昇傾向にあり、その分が車やバイクや家電製品の購入などの消費に回り、内需が拡大している。しかし、いくら新品の車や家電製品に囲まれていても、インフラの整備や税を徴収するシステムが未構築となれば、消費することだけでの空回りの経済であり、本来の意味での「豊かさ」には程遠い。右肩上がりの時代は、いつか終わりを迎える、その時までにきちんとした政治が行われなければ、いずれ国は傾いていくのかもしれない。それでも、インドネシアの国策としての人づくりの取り組みに象徴されるように、近い将来には新しいインドネシア創生のために、日の目を見る時代が来るのだろう■日本の企業は、安上がりの労働力を求めて、世界の国々への経済面での侵略を続けている。共存共栄という言葉があるように、日本が日本だけのことを考える時代であっては、日本という国は滅んでいくことだろう。人を大事にしない政治が続いている。搾取という言葉をあまり聞かなくなったが、安い労働力を基にした経済の発展では、将来は社会全体が疲弊していくことは明らかだ。日本人だけでなく、外国人労働者への待遇改善も含めて、人を大事にする政治に切り替えないと大変だ。いずれ、外国人労働者に支えられる日本の姿も見えてくる。その時、外国のしっぺ返しとして日本が経済侵略される時代とならないように、熊本市としても、東南アジアとの共存共栄に向けて、しっかりと、その道筋をつけていかなければならない。
■シンガポール:味千ラーメン
クレヨンで絵を写す遊び場
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東南アジア視察研修報告 Vol 4 シンガポール編
視察の最後の国はシンガポールだった。シンガポールには7月4日の午後からの入国で、半日で、中華街・マリーナ、ベイ、サンズ(コンベンション施設)・味千ラーメン店の視察を行なった。シンガポールは、63の島国からなる国で、国土の面積は東京23区程度。そこに540万人の人々がいて、人口密度は世界第2位。ほんの半日の滞在で、市内の綺麗な街並みと高層ビル群の景色しか見られなかった。シンガポールのガイド(女性)の説明がジョークも交えて、非常に面白く、そしてわかりやすかった。その一部を紹介。「シンガポールという国は、空気以外は全て輸入。水も食料も石油も土も泥棒も乞食(あえてそのまま掲載)も」「中国系、マレー系、インド系などいろんな人々が暮らしていて宗教も色々。仏教、キリスト教、ヒンズー教、トウキョウ、オウム真理教と様々」「マレーシアのビルは、震度3以上の地震があれば全部倒れる。でも心配いらない。マレーシアでは地震は起こらない」「シンガポールの国民は裕福で教育水準は高い。レストランや商店などで働く人たちのほとんどはマレーシアなどからの出稼ぎの人たちで、540万人中100万人は移民の労働者」「シンガポールの賃金はマレーシアの2・5倍」■中華街では、熊本県からの派遣職員の駐在員の坂東さんが案内してくれた。坂東さんは、私が県職時代からの知人だ。マレーシアと熊本との観光や経済等の連携強化のために、一昨年から派遣されている。特に、熊本の牛肉や果物等をシンガポールに輸出するための整備に向けて、行政や企業との橋渡し役として尽力されている。「熊本市は、インドネシアとのハラール協定は交わしたが、東南アジアへの進出に向けての取り組みは、県に比べて受け身で積極性に欠けるのでは」との指摘を受けた。中華街の視察後は、三棟の55階建てのホテルを中心とした巨大なビル、マリーナ・ベイ・サンズを視察した。この建物は、2560のホテル客室の他に、ショッピングモール、4000席を有するシアター、アジア最大の大型宴会場のあるコンベンションセンターやレストラン群、カジノなど、仕事からレジャーまでの全てを有する総合リゾート施設だ。客室以外を見て回ったがその巨大さや、贅沢な造り、様々なお店やレストラン等の豊富さには圧倒された■熊本市も、マリーナ・ベイ・サンズのコンセプトを一部参考として、市の持ち出し300億円を投じて、花畑桜町開発としてのマイス施設の建設を推進中だ。マリーナ・ベイ・サンズはシンガポールの観光や商業施設としての目玉として、海外からの観光客や会議等の誘致に成功している施設だ。熊本市のマイス構想は、シンガポールの施設に比べれば、1/10ほどの規模だ。それでも、きちんとしたコンセプトに基づいて魅力ある施設が創造できれば、海外を含めて多くの集客が見込まれる。ただし、今回視察した国々のホテルの規模やその内容は明らかに熊本以上のグレードだった。ホテルが海外の人に満足できるグレードなのかが問われる。更には、各種イベントの開催や会議の誘致策やレストランやショッピング関連等の豊富化等、課題は山積している。いずれにしても、将来、巨大な無用な箱モノとして、熊本市としてのお荷物にならないようにしなければならない。
■街なかの景色
■中華街
■マリーナ・ベイ・サンズ
■ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
マリーナ・ベイ・サンズに隣接する
植物園のスカイツリー
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東南アジア視察報告 Vol 3 インドネシア編
3日の午後は、JETROジャカルタ事務所を訪れ、現地の経済・観光情報等の話を伺った。インドネシアは日本の国土の二倍の広さに2億4千万人が暮らしている。1,128の民族の集団であり、745の言語があり、宗教もイスラム・カトリック・プロテスタント・ヒンドゥー・仏教・儒教等様々。GDPは世界第16位。2009年頃からのリーマンショックで多くの国が成長率が下降する中、インドネシアだけは安定した成長を見せている■国民の平均年齢は若く、日本の高度成長期前のような勢いを持った国だ。日本の企業にとっては、低賃金で豊富な労働力確保が図られ、市場・投資先としては魅力のある国だ。しかし、近年、労働運動が活発化し、昨年は、最低賃金のアップ率が州によって異なるものの、9・4~60・7%の伸びを見せた。働く労働者は、宵越しのお金は持たない国民性であり、近年の賃金上昇により、自動車やバイクや家電製品等の内需が伸びているとのこと。バイクは年間16万台の売り上げがあり、日本の⒛倍以上の需要率だという■特に印象に残ったのは、インドネシアのジャカルタ市内の道路の朝・夕の大渋滞(4~500mの移動に一時間以上)と、走る車のほとんどが日本車の新車が多かったこと、そして三車線中の一車線には、働く階層の人々の二人乗りを中心としたバイクの集団が走る様子だ。それでも、2日間インドネシアに滞在して、一度も救急車のサイレンを聞くことはなく、大渋滞の中、クラクションもほとんど聞こえず、信号機の無い道路を平気で横断する人々がいた。ちなみに、ジャカルタで働くバイク通勤の人々は、片道2時間以上の郊外に住む人が多いとのこと。今後は、道路や住宅等のインフラ整備の遅れをいかに解消するかがインドネシアの最大の課題だろう■大統領選挙も行われ、いずれ新大統領の下、インドネシアの政治や経済の流れも大きく変化していくだろう。しかし、バイクに乗っている国民の二割以上は無免許で、警察が捕まえても袖の下で無罪放免、国全体の会社で法人税をきちんと納めているのは7%程度で、税金を徴収するシステムも不完全、等の話を聞くと、まだまだ発展途上国なのだと認識させられる。それでもいずれ、インドネシアも国全体が豊かになり、一部の華僑だけでなく、働く階層の人々も、海外旅行にも行く時代が訪れるだろう。その時に、日本が、そして九州の熊本が選ばれる都市にならなければならない。また、日本の電化製品や牛肉や野菜果物等の輸出先としての市場価値も大いに開拓の余地ありの国だということを感じた。
↓ 夕方の渋滞
古い車はタクシーやバスなど
ほとんど新車ばかり
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