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2014年5月

徒然日記 Vol 153

未来は・・

 5月22日から東京での二日間の研修に行ってきた。日本自治創造学会の主催の研究大会で、全国から市議会議員を中心に700名近くの参加があった。(ちなみに、参加者のほとんどが背広姿で、ジーパン・ポロシャツは私だけだった)。テーマは「変わる地域社会、変わる自治体・地方議会」で、10人の学者さんや大学教授等の講義とパネルディスカッション等があった。いずれの講演もためになったが、特に印象に残ったのは、慶應義塾大学教授の小林慶一郎氏の「アベノミクスと日本経済のこれから」で、アメリカの経済学者の分析等を交えての講演だった■「アベノミクスは経済成長の後に、国の抱える借金対策としての財政再建を目指しているが、成長戦略と同時に財政安定化に取り組むべき」「財政安定化のためには、消費税増税10%の後、2017年には33%の消費税増税が必要。やるべき施策を先送りすれば、2022年には消費税を37.5%にしなければ日本の経済は成り立たない」「包括的な施策としては、出生率回復の施策・2%のインフラ率実現・高齢者の医療費窓口負担20%・年金給付率の見直し・政府の経常経費の1%削減」等。更には、「現在のアベノミクスは、金融政策と公共事業による時間稼ぎの政策であり、今後、民間労働者の活力や経済のアップに繋がるのかは不確かな現状にある」等を指摘された■現在、アベノミクス効果により、確かに消費は伸び、公共事業も増加し経済は上向きにあるような印象だ。しかし、実質的な経済を下支えする輸出や企業の設備投資等は伸び悩んでいるという。このまま、実体の無い、上っ面の経済施策だけが続けば、近い将来には消費税30%台の時代が確実にやって来る。そして、やるべき施策を先送りすればするほど、私たちの未来の世代に、その大きな負担を強いることになる■今後、特に力を入れて取り組まなければならないのは、若者や女性を中心とした雇用対策や、子育てしやすい保育環境の整備だろう。このままでは、「集団的自衛権を行使して国を守る」と言う前に、国が滅びていきそうだ。手をこまねいていては、未来はとても暗い時代になりそうだ。孫やその次の世代に、夢のある社会を引き継ぐためには、私を含めて相当努力しなければならない、という思いで熊本に帰ってきた。

古川/佐賀県知事の道州制の講演もあった

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徒然日記 Vol 152

人と仲良く  

   先日、9歳の孫がこんな話をしてくれた。「僕の指にとげが刺さった時、A君が伸びた爪で僕の指のとげを取ってくれたんだよ。その時の気持ちは、ウンチがずっと出てなかったときに、す~っとウンチが出た時の気分だったんだよ」と。笑ってしまった。そして、その時の情景が思い浮かび、幼い子ども同士のふれあいと、そのことを表現する感性に感心してしまった■この感性は、誰しもが幼い時から持っているものだと思う。しかし、いつしか、大人になり無くしてしまうものでもある。時折、面白い話に素直に笑うことができない自分がいる。そして「あ~。歳とったな~」と思う。いつだったか、老人会の集まりの受付で、隣にいた方が、名簿に自分の名前が無いと知り怒って、そのまま帰ってしまわれた。その方は、今後、老人会はじめ地域の集まりには、二度と顔を出さないのかもしれないと思い、やりきれない寂しさを感じた■隣にいた私も何も言えず、誰も「まあまあまあ~」という人もなく、歩き去るその方の背中を見送った。人のすることだからミスもあり、誰しも忘れられるようなこともあるものだ。私自身もこれまでに、幾度かそのような場面に出くわしたが、内心腹を立てていても、にこやかに対応してきた。多くの人たちを、如何に地域の集まりなどに継続的に参加させることができるのかが、私たちの考える「市民参加のまちづくり」に課せられた課題だと思う■キーワードは、「絆」。人と人との繋がりが希薄になってしまったこの世の中。しかし、人は一人では生きてはいけないのだ。たった一度の人生。私たちは、幼い時の素直な気持ちを思い出して、相手に寄り添い、人と仲良く生きていかなければならない。

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徒然日記 Vol 151

あ~忙し

 この二週間ほどは、いつになく忙しく過ごしてきた。先週は、地元でのあいさつ回りや、議会広報委員会、福井市議会との交流、宮本武蔵顕彰祭に参加したり・・。今週は、月曜日から「福祉子ども委員会」の議員視察として3泊4日で、厚生労働省・船橋市・長野市・長岡市と4か所に行ってきた■内容は、「医療と介護の連携」「フッ化物洗口」「認知症早期発見チーム」「子育ての駅」など。国の施策から、先進地の子育てや高齢者に対する取り組み等、幅広い内容だったが、いずれもひじょうに参考になった。特に感じたのは、国の考える施策と地方の実態とのかい離、先進自治体の取り組みとわが熊本市の取り組みとの差異■いずれの自治体も、幅広い市民ニーズや少子高齢化社会に向けての対応等、苦労しているのがよくわかる。限られた財源と地域資源等をいかに活用して、それらの課題に対応していくのかは、私たち議員や職員や、そして市民の方々の知恵と実践にかかっている■そして、国の政治や地方自治体のトップの考えや議会のあり方で、国や、それぞれの市町村の未来は、良くも悪くも、大きく変わっていく。たった一人の議員として、今回の視察で得た知識も活用しながら、熊本市政の明るい未来のために、精一杯努力しなければ・・・と思う。

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徒然日記 Vol 150

真理はひとつ  

    5月3日の憲法記念日の日に、第32回の「憲法を守る熊本県民の集い」に参加してきた。会場は、崇城大学市民会館の大会議室。13時20分に到着した時にはすでに満員。500人近くの人が溢れる会場の一番後ろに立って、二時間近く講演等を聞いた。講演は、弁護士の海渡雄一氏による「秘密保護法・集団的自衛権と安部政権/真の狙いは何か」だった。講演を通して、日頃から肌で感じていた今の政治の欺瞞性が明らかになり、将来に対する不安が、なお一層鮮明に、そして、益々背中が寒くなった■いつぞや、近隣に住む方が言っていた。「今、私たちに与えられている情報は、嘘やでたらめだらけ。新聞もテレビもあてにならない。インターネットの中の情報だけが真実だ」と。5月6日の新聞には、「集団的自衛権/地理的制約盛り込まず/自衛隊活動で政府方針」の記事。そして、同じ日に、自宅のポストに、一市民のチラシが入っていた。チラシには、「日本を護りたい・・・」の見出しがあり、「憲法改正賛成」「憲法を改正しても、戦争をするような国にはならない」「今のまでは日本は消える」などの内容が書かれていた■情報過多の時代の中で生きる私たち。何が本当で、何が嘘かわからない。新聞や一市民の情報も、どちらも正しく、そして、どちらも正しくないのかもしれない。現場に行かなければ、真実はわからない。ただし、現場に行かなくても、真理はひとつだ。生物の中で、同種族同志で武器を使い、多数を殺し合うのは人間だけだ。生き物たちは、生きるために、メスを奪い合ったり、縄張り争いのための戦いを行なうが、殺し合ったりはしない■この世で一番大切なものは、命だ。集いの後に、学生時代以来、久しぶりに車道を歩くデモ(チラシにはパレードと記載)に参加した。 「平和憲法を守れ」「集団的自衛権反対」などのシュプレヒコールを上げた。誰かが問う、「あなたは家族の命を奪われようとしても、その敵と戦わないのか?」と。私は答える「家族の命が奪われないように、敵も味方もない、戦争の無い人類共存の平和な世界にしたい」と。

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徒然日記 Vol 149

どっちがいいんだろう?

  血圧の薬を飲み始めて一カ月が過ぎた。おかげで、少しずつ薬の効果が出て、低めに安定しつつある。安定してきたので安心して、相変わらずお酒も煙草も続けている。これって健康ってことなのだろうか?■先日、千葉県から里帰りした中学時代からの友人と街中で会ってきた。彼は何万人に一人という難病指定の病にかかり、長い間、苦しんでいる。私の血圧の話をしたら、友人が「蛇の生殺し状態がいいか、ポックリ逝くか、どっちがいいんだろう?」と言っていた■彼は手術を何回も行ってきた。食事も制限されている。酒も飲まないし、煙草も吸わない。笑った口元からこぼれた「蛇の生殺し」の言葉が私の胸に深く突き刺さる。彼の人生は病気で変わってしまった。それでも懸命に生きている。「熊本には帰って来ないのか?」と聞くと「帰りたいけど、僕の病気を扱える病院が九州には無い」と言っていた■彼は、いつも土産を持参して来る。先日も頂いた。私は、自作の木工玩具をプレゼントした。9月には初孫が誕生するとか、ちょうどいい土産になった。彼と彼の孫と二人で、僕の作った玩具で楽しく遊んでくれる日がとても楽しみだ。

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