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徒然日記 Vol 100

泣くことを知らない子らに

 先日、地元の中学校の来賓として中学校の卒業式に参加してきた。135名の子どもたちに一人ずつ証書が渡され、送辞・答辞の挨拶。そして、卒業生の「仰げば尊し」や「3月9日」という題名の思い出を語りながらの合唱に、私は胸が熱くなった。しかし、私の頃には、女子の半数以上が感極まって泣いていたような記憶があるが、今時の子どもたちのほとんどは泣かない。男子・女子のほんの5~6人が泣いているだけだった。それだけ、今の子どもたちは昔に比べてドライになったのか?それとも精神的にたくましくなったのか?■その翌日には、青少協の主催で、コミュニティセンターでお祝いの会が開かれ80名ほどの卒業生が参加した。私も参加し、来賓として挨拶をしてきた。贈る言葉として、三つのことを話した。ひとつは、人生はあっという間、悔いのないように精一杯生きること。人は結果しか見ないけれど、本当は、何をしてきたのかという、その経過が大事。二つ目は、世界は広い、若いうちに感動できる多くの本や映画や人や景色などに出会ってほしい。旅に出て、外国にも行ってほしい。そして、多くのことを経験し吸収して、人生に役立ててほしい。三つ目は、人は一人で生きているわけではない。支えてくれる友だちや家族をいつまでも大切にしよう。という主旨の話をした■その話の中で、私が15歳の時に観た映画「卒業」と「イージーライダー」の話をし、そして、できれば高校時代が終わるまでに村上春樹の「海辺のカフカ」を読んでほしい、と話した。しかし、残念ながら、誰一人として映画のことも知らず観たこともなく(当たり前か!40年以上も前の映画だから)、村上春樹の作品を読んではいなかった■私の話を聞いた子どもたちの立場になれば、「あのおっさん。なんば熱く語りよらすとだろか?」としらけたかもしれない。それにしても、私の人生観を変えるほどの感銘を与えた「卒業」や「イージーライダー」や「海辺のカフカ」に代わる映画や本は、今の彼らには存在するのだろうか?泣くことを知らない子らが、感動する心までを失ってはいないのかと、心配になるのは私だけだろうか?

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コメント

同日に隣の校区で同じ会を主催してましたが、時間を掛けて接すれば、それなりに応えてくれると思いますよ。難しい年頃ですけど。。。

投稿: ワンワン | 2013年3月11日 (月) 14時07分

 今時の子らが泣くことも知らなくても、感動する心まで失っていないだろうことは確かでしょう。失望することなく彼らの創る未来に期待することにします。

投稿: ようちゃん | 2013年3月13日 (水) 17時41分

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