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徒然日記 Vol 99

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地域の絆で・・・

3月3日の午前中、楠中央公園で防災訓練が行われた。この訓練は、阪神淡路大震災の二年後に楠地域で自主防災クラブが結成された年から実施され、今年で16回目を数える。今回の参加者は、341名。訓練には楠の校区と楡木からの二つの校区が参加。それぞれの校区から楠中央公園までの避難訓練が実施された。楠の消防局や消防団の参加もあり、消防車や起震車・煙体験ハウス・はしご車なども配置されていた。避難訓練の後は、それぞれの場所で起震車での地震体験やはしご車試乗・煙体験など、講習として簡易担架の作り方・応急処置の実技・AEDの操作法などが行われた■ちなみに、先日の県の地震・津波予想では、県内の最大被害として死者が1000人規模、震度7で全半壊11万戸の数値が示された。いつ起こるかわからない、地震や洪水などの災害から身を守るためには、自分の命は自分で守る「自助」の心がけと準備が必要だ。さらに、地域の絆で助け合う「共助」と行政が行う「公助」がシッカリしていれば、安心だ。しかし、危険地帯に住む住民にとっては、より一層の自助・共助・公助の連携が必要だ■今回の市議会で示された新年度予算では、重点ポイントの一つとしての「防災・減災対策の推進」の予算として、防災に関する啓発経費を前年度の2倍近くの4000万円が計上された。今後、地域主体での「地域版ハザードマップ」が作られていく。しかし、市内の自主防災クラブの設置率は598%で全国の774%を下回っている。地域によっては、自主防災クラブも無く、避難訓練等も行われていない所もあり、地域ごとの防災力の格差があることは確かだ。特に気になるのが、急傾斜地や地震による液状化の可能性のある地域や津波被害が想定されるなどの危険地帯に暮らす市民の地域の防災力が、どの程度あるのか、ということ。地域防災力の熟度によって被害を受ける人たちの数も変化することは、先の東北大震災での地域での避難の状況などの違いを見ても明らかだ■行政の役割としては、様々な災害を想定した上での、危険地帯の綿密な実態把握とハード整備と共に、地域ごとの共助としての防災力の熟度調査を行い、総合的に数値化して、被害を最小限に食い止めるための施策が必要だ。危険地帯であり、地域防災力が低い地域の市民に対しては、より一層の「自助」の徹底と、災害前・災害時の公助としての対策の優先度を高く設定するなどが、必要だ。行政としての現状の取り組みは、手を上げて自主的に取り組む地域への防災力向上策が始まったばかりだと思う。防災力とは、言い換えれば地域力だ。地域の絆が希薄な地域への対策も、行政としてシッカリ取り組んでいかなければならない。

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