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2012年8月

徒然日記 Vol 81

危機管理体制の再構築に向けて質問

  8月27日から9月議会が始まった。そして、29日(水)10時から今議会8名の質問者のトップとして私が登壇した。今回の登壇は昨年12月の初質問以来の二回目。本来であれば、会派の議員間の約束で、私の二回目は来年の3月の予定だった。しかし、7月12日の九州北部豪雨で、地元の龍田地区も甚大な被害を受けることになり、市としての危機管理体制のあり方を問うために、今回、登壇することになった。ご存知のように、今回の災害により熊本県では阿蘇市を中心に23名の死者があり。未だに2名の方が行方不明だ。幸いにも、熊本市内では死者はいなかったものの、龍田陣内では逃げ遅れた50名の方が消防士・消防団の身を挺した避難誘導や救助により助けられ、32名の方がヘリコプターでの救助により、九死に一生を得て、助かった。川の氾濫が深夜であったり、水量がもっと多ければ、消防士・消防団の救助活動や近所同士の声掛けでの早期の自主避難がなければ、多くの犠牲者が出ていたかもしれない。そういう意味では、死者ゼロは奇跡と言える■今回の質問の主旨は、「7・12北部豪雨災害を受けて、行政としての検証と今後の課題と対策を明確にし、市民の生命と財産を守るために、市としての危機管理体制の再構築を図り、次なる災害に備える」ために行った。質問の1点目は、「初動体制の不備の原因究明と検証及び今後の対策」2点目は、「龍田地区の被災直後の被災地復旧、被災者対策」3点目は、「災害予防・災害時対策としての提案10項目」4点目は、「被災地の復旧・復興および被災者の生活再建に向けて」を行った。特に、避難勧告・指示の遅れの不備から始まっての、被災後の様々な不適切な行政の対応の内容についても報告をし、今後の改善に向けて提案し質問した■被災直後の不適切な行政の対応の事例として「公民館に自主避難した人たちに対して、避難時の備品としての毛布等の配給が『避難指示がないので出せない』と判断したこと」「災害救助法適用の範疇としての家屋や道路等の土砂の撤去について『市としては管轄外』と回答したこと」「避難所指定以外に避難した人には『食事の配給はできない』と判断したこと」「市民の方が『罹災証明書の発行は市役所』との案内を受けて、市役所に行くものの『発行は北区役所』と言われ、北区役所に行き北区役所でも発行ができなかったこと」などを報告した。いずれも、被災当初の混乱時の担当窓口や部署の対応だ。混乱期が過ぎた後も避難所や相談窓口の対応についても問題があった■結果、今回の私の質問や具体的な提案を受けて、市として前向きな回答を得ることができた。特に「避難所の環境改善として、パーテーションの備蓄と体育館へのシャワー設置」「河川の危険水域を知らせる自動警報システムと携帯自動配信システムとの連動」「被災者の手続きの簡素化に向けての被災者支援システムの導入検討」など、一定評価できる内容だ。しかし、緊急時の情報の共有化・各区の役割、機能のあり方等については、今後の課題として具体的な取り組みは示されていない。今まさに予測不能の大震災が起きたらば、助かるべき人も助からない熊本市の危機管理体制だ。今、私たちがすべきことは、「自分の命は自分で守るしかない」という自助の精神で、災害に備えての準備しかない。ニュースで流れる自分自身の登壇の姿を観ながら、溜息をつきつつ、そう思う。

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徒然日記 Vol 80

若き人のアイデアで

 お盆の三日間は、高森で木工の日々だった。今回、阿蘇フォークスクールの古賀さんという人のアイデアで、県立大学の学生たちと作家のコラボで作品を作ることになった。コンセプトは「普段から使っている物に、新しい意味づけを行う」こと。私以外では革細工・陶器・ガラスの作家さんが選ばれた。作品は、10月に開催される「アート&クラフト展」に出品される。ということで、高森ではその作品作りに集中した■これまでに学生さんたちと二回にわたって打ち合わせを行ってきた。学生さんたちからは、いくつもの面白いアイデアが出された。そのアイデアの中で特に気に入ったのは「年輪」をテーマにした作品だ。結果、この三日間で年輪のパズルとフォトスタンドの試作品ができた■今後、学生さんたちの柔らかい頭で、木が生きていくことで積み重ねた年輪の模様を、人の人生と重ね合わせての意味づけが行われるだろう。これまで長く木工をしてきて、木目を生かしてのパズルなども作ってきた。しかし、今回のように年輪にこだわっての作品づくりの発想はなかった■今、私は、斬新で面白い作品ができたと、単純に喜び、そして感謝しているところだ。明日は、作家さんと学生さんたちを交えての、第一回の試作品の発表会だ。どんな評価が下るのか、怖いながらも楽しみだ。

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