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徒然日記 Vol 72

コンビニの夜

 ある夜の23時頃に煙草が切れてコンビニに自転車を走らせた。店の中にはレジ前で店員と世間話をしている高齢の女性が一人。女性は70代後半、店員は私と同年代の50代後半ほどの男性。私は、煙草を注文したいが二人の話は終わらない■私は、しばし店内をウロウロ。それでも話は続く。私がレジの前に立ち、やっと話が終わる。女性が「外で吸って帰ります」と言い、男性が優しく「どうぞごゆっくり」と返す。煙草を買って外に出ると、先ほどの女性が車止めのブロックに座り煙草に火をつけていた■その女性の小脇にはワンカートンの煙草の箱が・・。空には月、女性の煙草の煙が夜空に漂う。きっと一人暮らしの女性。人は一人で生まれ一人で死んでいく。しかし、生きている間は、例え家族がいなくても誰かと繋がって生きていく。夜空にたった一人で煙を吐き出す彼女にとっては、コンビニも、そのひとつの場所だろう■一緒に煙草をふかしたらば、どんな話が聞けただろう?心の中で「どうぞごゆっくり」と言ってペダルを漕いで帰った、コンビニの夜。ただそれだけのお話。

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