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徒然日記 Vol 42

木になる話し

2月のある日、市内のある女性から電話があった。「昨年の春に香梅のお店のギャラリーで『木こり屋』の作品を見た者ですが、ご相談があります。庭に植えていたイチョウの木を切り倒したんですが、木に約束したんですよ。『捨てずにきちんと役立てるからね』って。一度見てもらって何かに使えませんか?」という相談だった■私は製材所生まれで、幼い頃から木に囲まれて生活してきた。大人になっても木が好きで、父の故郷の高森に木工房まで創ってしまった男だ。「木に約束したんですよ」の言葉に心打たれて、早速、女性の家に行った。樹齢15年ぐらいの、直径20cm長さ60cmほどの丸太が4本あった。その方の希望は、「一本の切り株は、中ほどに斜めに切り込みを入れて、玄関に置いて物を置くようにしたい。それと、輪切りにして鍋敷きを家族分として三枚作ってほしい。その他は、お任せします」とのことだった■話し合って、残りの丸太の一本は枝を付けて、物を掛けられるオブジェにして、残りの丸太は板に加工して、2~3年間乾燥させて、まな板に使ったり、いつの日か作品の注文を受ける事にした。丸太を加工して、後日、女性宅に配達した■とても喜んでもらった。私はそれ以上の喜びをいただいた。庭に植えられていた木は切り倒されたが、捨てられずに、家の玄関や部屋の中で生きていくのだ。木が木として生まれ変わって生きていく「木になる」話。

Icyou

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