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徒然日記 Vol 12

「木の匂いがする」

4月から阿蘇郡高森町の旧上色見小学校の教室のひとつを借りて、念願の木工房を開くことができた。そこは、「NPO法人阿蘇フォークスクール」が運営している。2003年に上色見小学校が廃校になった。しかし、そのまま校舎を潰してしまうのはもったいないという事で、地元の有志の方々の力で2004年にNPO法人を設立し、建物は存続する事になった。「くらしにうるおいを与え暮らしの知恵を学ぶ学校」としてこれまでにクラフト体験やコンサートや講演会など様々な活動を行なっている■そんな木造校舎の私の工房に、ある日小学校4年生の少年がやって来た。入ってくるなり、工房にある木工の道具や材料を熱心に見て回っていた。「何か作りたい」と言ったが、一緒に来たおばあちゃんが帰ってしまい、父親に電話したものの「お金がいるならダメ」と言われた。それでも、諦められずに、木っ端クラフトの材料の車輪を見つけて「これいいな~。ほしいな~」とおねだり。私は仕方なく、「今日は特別に無料!何が作りたいと?」と聞いた。少年は、「やった~!レースカー」と答えた■車の形に私が切った木片をサンドペーパーで熱心に磨きながら、少年がつぶやく。「僕の手さっきまでは、犬を触ったから犬の匂いがしていたけど、今は木の匂いがする」。レースカーが出来上がる頃に、おばあちゃんがやって来て「さっそく掛けで工作しよるとでしょ?」と苦笑い。そして、きちんとお金をいただいて少年の兄もレースカーを作って帰って行った■杉の木の森の横の木造校舎の中、校庭に舞う桜の花びらを眺めながら木工の日々が始まった。毎週土日は、工房に来てくれる子ども達などとの新しい出会いが待っている。末永く、優しい木の匂いに囲まれて作品を作りながら「木育」の実践ができればいいと思う。

↓ 4月16日撮影 4月だというのに、この日は朝から雪が舞っていた。工房は一番手前の教室。

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