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学童の日々 Vol 22

チューしたい?

 学童には寄贈品も含めて絵本や漫画本など100冊以上ある。子どもたちは自由時間に好きな本を読んで過ごす。ある日、私のところに一年生の男の子二人が漫画本を持ってきて、「この女の子好き?」と聞く。見ると女の子の入浴のシーン。私が「好き」と答えると「じゃーチューしたい?」と聞く。「いいや」と答えると「ふーん」と言って立ち去った■その後すぐに今度は違う本の水着姿の女の子のページを開いて、同じ質問が始まる。子どもたちは何冊もの本のページをめくり、ここだと思うシーンを指差す。同じやり取りが何回も続いた。私は飽きてきて「じゃーチューしたい?」の質問に「あ~!チューしたい」と答えると、二人は「え~エッチ~」と嬉しそうに大きな声を上げた■50年ほど前の私の小学校低学年の頃の記憶をたどっても、同級生の顔はほとんど思い出せない。女の子を初めて意識したのは、小学校の4年生の頃だ。ただし好きだという感情は無く、ただ彼女が気になって仕方なかったのを覚えている。彼女は走るのが速かった。運動会で先頭を走る彼女の姿が、なぜか今でも映画の一場面のようにキラキラと輝いて心に焼き付いている。今にして思えばそれが初恋だったのだろう■宿題をしながら三年生同士が「お前は誰が好きや?」「俺は○○ちゃん」「えーっ」とか言いながら楽しそうに話している。彼らもいつの日か誰かを好きになり、恋することの喜びと胸の痛みを知るだろう。チューしたのがいつだったかも忘れて、心がときめくことも無くなった私としては、うらやましい限りだ。

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