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2009年5月

学童の日々 Vol 1

子どもたちの騒音の中で・・・

     昨年の9月から平日の午後に、隣町の小学校の学童保育の指導員として働き始めた。学童保育とは、共働き・一人親家庭の子供達に対する放課後の生活を守り、そのことを通して親の働く権利を守るための現場だ。私の通う学童保育には小学校一年から三年生の100名以上の児童が在籍している■子どもたちは、毎日学校の授業が終わる午後の2時から3時過ぎに学校の敷地内にある学童にやって来て、宿題をして外遊び(雨の日は屋内遊び)をしておやつを食べて、また、外遊びをして、親御さんの迎えで(一人で家に帰る子どももいる)家に帰る 。その繰り返しの毎日だ。と言えば、「なるほど」で終わってしまうが・・・。狭い空間に個性豊かな100名以上の子どもたちがひしめき合って、宿題をしたり、走り回ったり、けんかをしている状況を想像していただきたい■私が初めて学童に行った日は、子どもたちの声の騒音で耳が「キーン」と鳴ったほどだ。ギャングエイジとはよく言ったもの。子どもたちの自由奔放な言動には舌を巻く。「先生は眉は濃いのに、なぜ頭は薄いの?」。「じいさん!シッシッ。臭か~。あっち行って」。おやつをトイレで食べる子。女の子二人が運ぶテーブルにいきなり飛び乗る子。出来上がったブロックの作品を「片付けなさい」と言われて、キレて床に投げつける子。そのたびにキレていた私。しかし、半年を過ぎて少しずつ子どもたちの姿が見えてきたようだ。私がしつこく関わって変わってくれた子どももいる.毎日、学校の帰り道に寄り道をして、帰ってきても宿題をせずに走り回り、いつも誰かと喧嘩していたトラブルメーカーの子。その子は、今では学校から真っ直ぐ学童に帰って来て一人で宿題をするようになり、友達とのトラブルも少なくなった■たった、7年から9年ほどしか生きていない子と50年以上生きてきた私と関わる学童の日々。今を生きる子どもたちの姿を描くことで、未来は明るいのか暗いのかは判らないが、何かが見えてくるのかもしれない。徒然日記の合間に「学童の日々」の題でお知らせしていきたい。

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