北の広き道/俳句集 Vol 5
釧路湿原に立ち寄った日はあいにくの曇天日和で、昼間だというのに薄暗かった。湿原の道を歩いていると紫の野アザミが光っていた。
波よ波 ココロを洗え 日本海
北海道までの道のりは遠かった。途中までは高速を使ったが、金沢からは日本海側の国道を北上した。北海道に渡るまでは、心は開放されなかった。私が旅をしている間も毎日働いているだろう家族のことや、将来のことなどが気になり、心底、旅を楽しむ心境になれなかったのだ。そんな気分を日本海の荒波に洗い流してほしいと思ってできた句。
キツネ立つ 花咲く北の 白き道
色々な場所で昼と無く夜と無くキタキツネに遭遇した。いずれも人に慣れてしまった、野性の心を失くしたキツネたち。長生きできないぞ。
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